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2012年12月17日 (月)

Blu-ray版‘ダークナイト ライジング’について [追記] 動画追加

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改めて自宅にて鑑賞しますた。

ワタクシ自身、これほど映画(シリーズ)にのめり込んだ(ハマった?)のは久々(スターウォーズ以来かナ?)の事だし、それはクリストファー・ノーラン監督が新たに創造したこの「ダークナイト・トリロジー」の出来栄えが余りにも非凡で秀でていたからだと思うのデスね。

以前にも当日記で「バットマン・ビギンズ」や「ダークナイト」の事について色々書いたけど、このシリーズ(トリロジー)に描かれている共通テーマは、‘人間の成長’と、社会に蔓延る‘犯罪’だ。

大抵の場合、‘ヒーローモノ’を扱った創造物(映画やアニメ)では、漠然とした社会、そしてそこに登場する主人公(ヒーロー)と抽象的な悪との単なる闘いや対立を描いたモノがほとんどだ。

だがこのダークナイト・シリーズでは、バットマンの敵は単なる凶悪な‘悪キャラ(悪役)’ではなく‘犯罪者’や‘テロリスト’、そして彼らが起こす‘犯罪’だ。それは荒唐無稽なモノではなく、現実に起こり得るような可能性を持った犯罪や事件であって、それが犯罪者の人物像をリアルに創り上げている。

前作「ダークナイト」に登場したジョーカーがその‘犯罪者’の最大公約数的な象徴であって、今作「ダークナイト・ライジング」のベインが、時限化された中性子爆弾を盾にゴッサム市民を脅かせ「革命だ!」と偽るテロリストの象徴ように描かれている。

ジョーカーには犯罪を犯す目的が存在しない。多くの犯罪には、人的、営利的、政治的目的があって引き起こされてしまうが、ジョーカーにはそれらの動機的なモノが皆無だ。それは犯罪を阻止する為の予測と予防を拒んでしまう。‘愉快犯’がそれだ。予測出来ない犯罪ほどワタクシ達の生活を窮地と恐怖に追い込んでしまうモノはない。

観ている人の精神面をズルズルと緩やかに不安定な状態に引き込んでしまうジョーカー役の故ヒース・レジャーの演技の素晴らしさあってのモノだった。ヒースの秀でた演技力は、観ているワタクシ達だけではなく、物語の中でバットマン(ブルース・ウェイン)の心理さえ不安定に揺さぶっていったのダ。

「オマエとオレは双子みたいなモノさ」

そううそぶくジョーカーのセリフと表情には説得力があった。

マフィアの権力が、ゴッサム市の中枢まで浸透し、司法力、警察力、政治力までが腐敗してしまった世の中で、誰もが‘救世主’であるバットマンの存在に‘依存’していたが、マフィアやジョーカー(あるいは凶悪犯罪者)が一掃されてしまえば、‘闇の騎士’バットマンは市民にとって疎ましい存在になるだけだ。あるいは、司法にも警察にも関与していないバットマンは、単に個人的な‘正義感’だけで犯罪者を懲らしめているコスプレ好きな自己満足者なだけだと・・・・・・。

「だから、オレはオマエを殺しはしないし、オマエもオレを殺せない。こんな‘オモシイヤツ’をオレが殺すワケがない」

バットマンはジョーカーを追い詰め、彼を捉える事に成功するが、ジョーカーは罠を仕掛ける。デントとレイチェルを誘拐して彼らを別々の場所に捉えて爆弾を仕掛け、そしてバットマンに彼ら二人の隠し場所をワザと逆に伝えたのだダ。結果的にバットマンとゴードンは二人の救出に失敗してしまう。

腐敗したゴッサムの中での唯一の希望であった‘光の騎士’、正義感溢れる地方検事ハービー・デントを爆弾と大量のガソリンにより彼の半身に大火傷を負わせ、ブルースの幼馴染で、デントのガールフレンドだったレイチェル・ドーズも爆死させる事でいとも簡単にハービー・デントを悪の側面へと陥れた。絶望感と大火傷の苦しみで気が触れてしまったデントは犯罪者‘トゥーフェイス’と変貌し、世間に復讐するかのようにジム・ゴードン本部長の妻と二人の子供を誘拐して殺そうとする。

彼らを救い、デントと刺し違えたバットマンは、自らを‘デント殺し’の犯人としての汚名を被る事によって、ハービー・デントが犯罪者に変貌してしまった事をゴードンとの間で隠す密約をして姿を消したのダ。・・・・・・以後八年間の間。

今作「ダークナイト・ライジング」はそんな中で物語が始まる。

バットマンに殺され殉職した‘光の騎士’ハービー・デントの名を科した「デント法」、マフィアに関係した人間や、全ての重要犯罪やそれらに関わった容疑者を拘置所に拘留出来る‘魔法’のような法律を司法が施行した事によってゴッサム市内には平穏な日々が訪れていた。

八年の間‘デント殺し’の指名手配を受けていたバットマンは、世間にその姿を二度と見せる事はなかった。幼馴染で最愛のレイチェルを失ってしまったブルースは、再建された広大なウェイン邸に引きこもったままだった。平和になったゴッサムには、既にバットマンは必要なくなっていた。レイチェルを失い、デント殺しの汚名を被り、自身の存在理由さえ見失っていたブルースは、闘いで傷ついた身体を抱えて生きる気力さえ無くしていた。

悪徳投資家として名高いジョン・ダゲットが、セリーナ・カイル(キャット・ウーマン)にブルース・ウェインの指紋を盗ませる依頼をしてから物語は大きく動き出す。その指紋を使って無謀な先物取引でブルースを破産に追い込み、ウェイン産業を乗っ取ろうとするのだ。

ある晩、ウェイン邸で開かれた‘デント法記念日’施行パーティーにメイドとして忍び込んだセリーナは、まんまとブルースの指紋と、彼の母親の形見の真珠のネックレスを盗み出したが、ダゲッドの部下との取引最中に裏切られ、謎のテロリスト達に自身の命を狙われる。騒ぎに駆け付けたSWATチームとゴードンは、連中を追って地下下水管に入るが彼ら謎の集団に捉えられてしまう。その集団のリーダーがベインだった。ゴッサム市内の地下で不穏な何かが動き始めていた。ベインとテロリスト集団の雇い主はダゲッドだったのダ。

謎の集団に襲われ、命からがら排水溝の中に飛び込んで逃げたゴードンの事を、SWATメンバーだったジョン・ブレイクがウェイン邸を訪れてブルースに伝えた。孤児だった彼は、ウェイン産業が支援していた孤児院出身で、遥か昔にチャリティで訪れたブルースの事を何故かバットマンではないかと見抜いていたのだった。

「今こそバットマンが必要なんだ」

そう彼に伝えられ、自身の事を否定も肯定もしなかったブルースの心が動揺する。だが、ゴッサム市の為に‘デント殺し’の汚名を被り、レイチェルを失った現在のブルースにとっては、‘正義’とは一体何なのか?という事を見失ったままだった。

執事のアルフレッドは言う

「あなた様がバットマンに戻りたがっている事がなによりも怖いのです」

以前にも書いたが、‘正義’という言葉は余りにも曖昧で抽象的だ。だから今作での‘正義’という言葉は、‘信念’という言葉と同義語に扱われていたように個人的には思われた。

‘正義’という価値観は、各々それぞれの立ち位置によってビミョーに異なってしまうというのも以前書いた。それは前作でジョーカーにいやというほどに思い知らされたからだ。人間の心は誰もが二面性を持ちあわせ、そして心の弱い部分を狙って‘悪’が浸食をしてしまう可能性を持っている。

ジョーカーとは違い、肉体的にバットマンを痛めつけるベインにとっての正義(信念)とは、己を破門したラーズ・アルグールと影の軍団をゴッサム市において究極的に昇華させる事であり、アルグールの娘で彼が愛したミランダ・テイトの‘父親殺し’のブルースへの復讐を完結させる事にあった。

ベインの存在感は脅威的だ。絶対的な暴力と武力によって人々を恐怖に追いやりながらも、口先からは市民(国民)の為の革命だ、解放だとのたまう。何処か既存していたテロリストとダブってしまう。

一方、ブルース・ウェインにとっての‘正義’は、レイチェルを失う事によって自身が錯覚していたという事実に気づかされる。バットマンとしてゴッサム・シティを守るというのが、実は‘レイチェルのいるゴッサム’を守りたかっただけだったという事にだ。レイチェルが存在しないゴッサム・シテイは彼にとってどうでもよかったのかも知れない。そして、ウェイン産業の会長であり、億万長者の名士としてゴッサム・シティをこれまで支援して来たにも関わらず、バットマンとしての自身しかゴッサム・シティとの真実に繋がりない事にも気づき苦しむ。

長らくウェイン家に仕えて来たアルフレッドにしてみれば、ブルースが幸せな家庭(億万長者らしく?)を築いて欲しいというのが唯一無二の願いであり、信念(正義)なのダ。バットマンとしてではなく、‘名士’ブルース・ウェインとして社会と関わって欲しいと常々願っている。

複雑なストーリーを展開させながら、キャラクター各々の入り込んだ個別の細かい感情を描写するというのは、‘ヒーローモノ’を扱った映画にしてはとても見応えのあるシリーズだった。「インセプション」といい、クリストファー・ノーラン監督は、人間の繊細な内面を描く事に非凡な才能を持っているように感じる。

ボーナス・トラックに収録されているメイキング映像の数々は、クリストファー・ノーラン監督がいかに「映像のリアルさ」にこだわっていたが伺える。映像の大部分を迫力ある‘IMAXカメラ’に納め、普通だったらCG処理で済んでしまう爆破シーンなどの派手な特殊効果においても、実車や実物大のホンモノのビークルを製作し、大勢のエキストラ(数千人規模!!)を使って、昔ながらの手法でアクションシーンをロケで収録するというこだわりようだ。その努力は真実に迫力としてひしひしと画面から伝わって来る。

こういうキチっと創られた映画には余り巡り会う事はないように思えたネ、個人的には!

このシリーズが本当に終わってしまうのか、はたまたジョン‘ロビン’ブレイクへと引き継がれていくのか・・・・・・どうなんだろうネェ??

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