レッドブル、コンストラクター争いで「猛追」!!
最終戦で行方が決まるドライバーズ・チャンピオンシップに比べ、コンストラクターズ・チャンピオンシップのほうはほぼ決着がついた感があるが、現在4位のウィリアムズ(28ポイント)と5位レッドブル(24ポイント)両チームの争いはヒートアップしたままだ。
追い上げる側のレッドブルでは、「4ポイント差はブラジルGPで逆転可能」と最終戦での巻き返しに意気軒昂。
追い上げるレッドブルのクルサード&ウェバーが合わせて67歳というベテラン・コンビなのに対し、守勢に回るウィリアムズのロズベルグ&中嶋一貴のほうは二人合わせて44歳というフレッシュ・コンビ。
とりわけ今回初のレースドライバーに抜擢された中嶋一貴にとって、チームのためにもその責任は重大ということになる。
<レッドブル&トロロッソ プレスリリース>
今年は「まさか」という一言に尽きるのではないだろうか。おかげでF1が新聞の一面やテレビのニュースに良く取り上げられた1年だった。
スクーデリア・トロ・ロッソはビタントニオ・リウッツィとスコット・スピードという前年度からのドライバー・ラインナップで2007年をスタートした。
一方、レッドブル・レーシングはスコットランド人のデビッド・クルサードにオーストラリア人のマーク・ウェバーが加わり、「ノーウォーリーズ」と「グッダイ・マイト」のコンビになった。あごの割れたドライバーをふたり揃えようとしたのかも知れない。
しかし、ふたりが英語が母国語の人とは信じられなかった。ブルズにはルノーがエンジンを供給し、フェラーリはトロ・ロッソへ移行、チームのイタリア色が更に濃くなることになった。
両チームともバルセロナで発表会を行ったが、今年のメインストーリーを意識してか、レッドブル・レーシングのガールズは怪しげなスパイの格好でプレスキットを配って歩いた。
一方、トロ・ロッソは、ショートスカートから長い脚をのぞかせたボインの女の子たちだった。われわれはジャーナリストが何を喜ぶのか知っているのだ。
オーストラリアGPでは、1年分のウェバー・マニアを目撃することになった。
ウェバーのマスクを被った人たちがサーキットを歩き回っていたり、オーストラリアの歌姫カイリー・ミノーグがグリッドのマークのとなりでポーズを取ったりしていた。シーズン開幕のパーティーがあるため、二日酔いの薬がよく売れたレースでもあった。
マレーシアではトロ・ロッソにジョルジオ・アスカネリという新しいテクニカルディレクターが加わり、テクニカル・チームの士気が一気に高まった。これはチームメンバーの大きな励みになった。何せ、自らが言うように、ジョルジオはモータースポーツ界で働いた25年間に毎年1キロずつ体重を増やしてきた人物だ。
レッドブル・レーシングも、負けじと、ジョルジオより小さいがまだ体型の崩れていないジェフ・ウィリスを同じポジションにつけている。
ヨーロッパラウンド初戦のスペインでは、トラックの代わりにパドックにわれわれの豆型オフィスの「ポッド」が登場した。
パドックに戻ったエナジーステーションには、新しいケータリングの女の子たちが入ってきた。男性のプレス関係者は得意の口説き文句を試したに違いない。
それはさておき、デビッドが5位フィニッシュを果たし、ようやくポイントが獲得できたレースだった。シーズン中盤は両チームとも信頼性の問題/トラブル/失敗/障害/不調/異常があったことは認めよう。われわれのプレスオフィサーがメディアセンターに行くと、大抵の場合はジャーナリストたちが「油圧系?」と、大合唱で出迎えてくれた。
もっと残酷なフランス人はわれわれのトランスミッションのことを “boite au chocolat”(チョコレートボックス)と呼んでいた。
今年のモナコでは映画のタイアップはなかったが、その代わりにレッドブルの「フェイシーズ・フォー・チャリティー」プロジェクトが行われた。
このストリートサーキットで、トロ・ロッソのスコット・スピードが9位フィニッシュという今季の自己ベストを達成した。
次の北米のレースでは、ビタントニオが4位完走を果たすかと思われたが、最終コーナーの外側にあるチャンピオンズウォールの中でクルマを止めてしまった。
その前の年のインディでは、デビッドもターン1までしか走っていないが、このレースではマークが7位完走を果たしてポイント口座を開設している。ドイツは波乱のウエットのスタートとなったが、マークがとうとう3位表彰台を果たし、デビッドもそのふたつ後ろのポジションでフィニッシュ、経験の力を見せつけたレースだった。
ピットレーンの向こうのガレージでは、トロ・ロッソのチームボスがスコットとの口論の末にフランツ“カシス・クレイ”トストのあだ名をつけられる。
ニュルブルクリンクにはクエンティン・タランティーノ監督がわれわれのゲストとして来ていたが、彼の映画みたいな血なまぐさい戦いにはならなかったのは何より。
その2週間後のハンガリーでスピードはセバスチャン“ベビードライバー”ベッテルと交代。ここでは、ゲルハルト・ベルガーが再びマクラーレンのF1カーのハンドルを握った。とは言っても、ブダペストの鎖橋を渡っただけだけど。
シーズンで最もパドックが混み合うモンツァでは、われわれも通常の10人から20人にフォーミュラ・ウナ・ガールズの数を増やして貢献した。そのうちの10人はレッドブルの母国オーストリアの女の子たちで、民族衣装のディアンドルとドルチェ&ガッバーナの対決となった。
スパへ戻るとマークが更にポイントを更新、そしていよいよ「感情のジェットコースター」、日本と中国がやってくる。
大人の男が泣くのを見たくない人は、どうか後ろを向いていてください。明らかにこの2戦ではレッドブル・レーシングもスクーデリア・トロ・ロッソも1歩前進しているように見えたが、マークの後ろにセバスチャンが突っ込み、雨のレースでの4位のチャンスは消え去った。しかし、これが偶然ではなかったことが証明されることになる(パフォーマンスが良くなったこと、クラッシュの話ではない)。
その数日後の上海でセバスチャンは正々堂々と4位を勝ち取り、ビタントニオも6位でポイントを獲得した。
だが、この話ももうやめにしよう。シーズン最終戦が近づく今、人々が口にしているのはスリリングなチャンピオンシップの行方だ。
レッドブル・レーシングは4位ウィリアムズに追いつくのか?スクーデリア・トロ・ロッソは最後の最後でトヨタを引きずり下ろして6位に上昇できるのだろうか?
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